看護師は、勤務先によりますが他の職種と比べて希望のタイミングで有給休暇を取ることが難しいケースがあります。特に、交代制勤務の病棟においては、看護師の配置に余裕がないことから、時期によっては休日返上で勤務を担当したり、長時間にわたる残業を求められたりすることもあります。そうした中、転職をした後に仕事とプライベートのメリハリを付けて看護師の仕事を続けたい場合には、有給消化率の高い医療現場を勤務先に選ぶことが肝心です。
例えば、大学病院や公立病院など、医療従事者のワークライフバランスに気を配っている現場の中には、1年を通じて希望通りに有給休暇の申請ができるところも珍しくありません。そのため、1つの医療現場で看護師としてしっかりとキャリア形成をしたい場合には、早いうちから興味がある医療現場のスタッフが働く環境について把握をすることが大切です。
新卒者や中途採用者の受け入れに力を入れている医療機関では、求職者が都合のよい日時に院内見学ができるようスケジュール調整を行っているところも多くあります。そこで、条件に合う転職先を効率良く選ぶうえで、余裕を持って院内見学の申込をするのはもちろん、各医療機関の採用担当者や現役の看護師に有給休暇の取りやすさについて質問をすることが大切です。
なお、病棟で看護師として働いたことがない場合には、他のスタッフに迷惑がかからないような有給休暇の申請の仕方について学んでおくことも必要です。このように、勤務先によって有給休暇の取り方が異なるため、基本的な有給休暇の知識を身につけることが、充実したナースライフを手に入れる近道といえるでしょう。